2016年3月、マイセン磁器製作所の絵付師、カトリン・ゲッツラフ氏が、日本橋三越本店で開催された絵付の実演ために来日しました。実演会では自然主義の花絵付を描き、お客様も興味深くご覧になり、お話しもはずみ和やかなひとときとなりました。 卓越した技術を披露したカトリン・ゲッツラフ氏のインタビューをご覧ください。


▲実演中のカトリン・ゲッツラフ氏

カトリン・ゲッツラフ氏 プロフィール
Katrin Getzlaff

1969年マイセン生まれ。
1986年、マイセン磁器製作所付属養成学校に入学し、1990年に卒業(花絵付)。
卓越したその技術によって2009年から自然主義の花絵付を中心に作品の幅を広げ、多くの世界限定作品を手掛けて今に至っています。
「自宅のローズガーデンに咲くバラがインスピレーションの源です。」




▲手元の拡大
▲マイセン展の会場でゲッツラフ氏の作品とともに記念撮影

- いちばん好きな絵柄は何ですか?またそれはなぜですか?

カトリン・ゲッツラフ氏(以下G・K):特にこれという絵柄はありませんが、小さなお花、小さな絵柄が好きですね。ですから、ペンダントのような小さな対象物に描くのは得意です。正確に、繊細に描くのが私の作風なので。


- 一番印象に残っている作品や楽しかった作品、また難しかった作品は何ですか?

G・K:今お話ししたように、私は小さなものを描くのを得意としてきたので、今回のクレタヴェースの花瓶のような大きな作品を仕上げるのは、私にとって挑戦でした。大変でしたが、クレタヴェースの花瓶のバラを描くのは、とても楽しかったです。

▲ゲッツラフ氏の作品。クレタヴェース「豪華な花絵付」

- 今後、挑戦をしてみたいことはありますか?

G・K:自分の絵柄を提案していきたいです。私の好きな花、ヨウラクユリ(クラウン・インペリアル)やゼラニウムをモチーフに、花絵付をしたいですね。

▲ゲッツラフ氏の作品。清楚なヒルガオの花が美しいプレート
▲ゲッツラフ氏の作品。コーヒーカップ&ソーサー

- マイセンで抱いていた日本や日本の磁器のイメージと、実際来日してからの日本の印象はどうですか?

G・K:マイセンと日本は地理的に遠く離れているのに、日本でいかにマイセンが愛されているかを間近に見て、ちょっと感動しました。マイセン展の展示は素晴しかったですし、実演もとても気持ちよくできました。


- 日本のファン・ユーザーに何かメッセージをお願いします。

G・K:日本の皆さん、これからもずっとマイセン愛好家でいてくださいね! 手描きのマイセンをずっと愛してくださるよう、願っています。また、日本の方の好みを伝えていただければ幸いです。